紅蓮の鬼




「調子はどう?全快?」


「少なくとも日常生活には問題ない」


「……そう」


それでも空木は淋を心配そうな目で見た。


「集めてくれ、話がしたい」


淋がチラリと俺を見る。


俺はそれを聞いて、布団を片づけ始めた。


「分かった」


そして彼は少し淋と何か言って、この部屋から出て行った。


空木から何かを聞いた淋は、少し悲しそうな顔をしていた。