紅蓮の鬼




次の日。


俺が淋のいる部屋に入ろうとして手を伸ばすと、自動ドアのようにスーッと障子が開いた。


「え」


「わっ!!?」


空木だった。


「なんだ楓太か…驚いたな~」


彼は焦った表情を浮かべていた。


どうやら俺が入ろうとしたのと、空木が出ようとしたのが同時だったらしい。


パタンと、彼が障子を閉めた。


「あ、楓太」


「ん?」


彼が思い出したように俺の名前を呼ぶ。


「小さな背中に、これ以上重たいものを抱え込ませないで」


そう言った空木の表情は真剣だった。


「君、姐さんの旦那でしょー」


彼は、「もっとしっかりしてよー」と頬を膨らました。


「……あ、あぁ…」


空木はこんな俺の態度に呆れたのか、どこかへ行ってしまった。


「………………」


――殺気だ


俺は悟った。


次、淋に背負い込ませたら、俺は空木に殺される。


マジでそんな目してた。