「お話が、あります」
俺らが食べ終わって、お椀と箸を洗った後、子供が言った。
彼が真面目な顔をしていたので、俺は淋と顔を見合わせる。
俺らは土間があるところへ移動して、囲炉裏らしき物がある場所で腰を下ろした。
「桔梗(ききょう)と申します」
彼は、正座をしてお辞儀をする。
チラリと、彼の右手首あたりに蠍の形をしたような痣が見えた。
俺らが名乗ると、桔梗は自分のことを話し出した。
自分の年は八つだということ。
幼いときに生き別れになった両親を探しに、旅に出ていたこと。
そして最後に、自分を助けてくれたことに対するお礼。


