紅蓮の鬼





「なにを朝から疲れている顔している」


淋は起きていた。


そして俺の顔を不思議そうに見た。


「ちょっとね…」


もうなんか話すのもヤダ。


はぁ……と俺はため息をついた。


けど、腹は減るもんで。


「淋、手伝って」


俺は朝食を作ることにした。


釜をとってきて、積もっている雪を入れて、淋に火を出してもらって雪を溶かす。


水ができたら釜を手で洗う。


いつから使ってないのかは分からないけど、釜を洗った後の水は汚かった。


それから俺はその作業を何回か繰り返して、釜が綺麗になったのを確認する。


俺は焚口に昨日とってきた枝をつっこんで、また淋に火をつけてもらう。


………燃えんのか、これ。


枝、なんか湿ってなかったか。


なんて、俺がそう思っていると、淋がどこからか、乾燥してよく燃えそうな薪を持って来た。


「……………」


――念のため、は意味無かったな。


俺は零れそうになる涙をぐっとこらえた。