「その様子じゃ、この先千秋がどうなるかなんて予想はついてるな」 ヤナセはほくそ笑んだ。 「大方、な」 「じゃぁ、問題はないのサ」 彼はさっきとは違い、ホッとしたように微笑む。 「オレの警告はそれだけなのサ」 ヤナセはそう言ってワタシと楓太に手を振る。 『バイバイ』という意味だろう。 ヤナセは最初と同じように、木に凭れて胡坐をかく。 そして、目を瞑った。