紅蓮の鬼






「止めておけ」


「あ、淋」


彼女は俺を尻目に見た。


「巻き添えを食らうぞ」


――…ま……巻き添えって


「……………………」


彼女はこれから何が始まるのかとか分かっているようで、俺の袖を掴んだ。


そしてそこから下がり始める。


「う゛ぁあ゛ぁぁぁあ゛!!!」


千秋の叫びと共に、濃い緑色の風が舞い始め、近くにある木々がパキパキと音をたてて崩れていく。


「こ…今度は何だよ?」


「……………」


彼女は不愉快そうに目を細めた。


「ぐっ……あ゛ぁぁ……っ…」


眉間にシワを寄せて、苦しそうにもがいている千秋。


もうホント、何が起こってんだよ。