紅蓮の鬼






――つーか


マジざけんな。


淋を傷ダルマにするとか、ふざけんな。


そんなことして、本能が淋に飛びついたらどうすんだ。


返り討ちに遭って俺が死んだらどーすんだよ。


そもそも、どうやったらそんなこと思いつくんだ。


どう考えてもそうはならねぇだろ。


「俺、本気だぜ?」


花桂樹の口角が上がる。


まるでその笑みは、勝利を確信しているようだった。