紅蓮の鬼






「よう、お二人さん」


「うぉ!!?」


急に声がした。


「なにしてんだ?お前ら」


俺は声の持ち主を見る。


「うわぁ…噂をすればナントカってヤツだ」


彼は頭の上にハテナのマークを浮かべていた。


「影をさす、な」


淋が〝ナントカ〟の部分を言った。


なるほど。


〝噂をすれば影をさす〟と言うらしい。


「お前ら、俺のこと忘れてね?」


あ、そうそう。


現れたのは花桂樹だった。