紅蓮の鬼






何故だ。


さっきまでは金色だったはずなのに。


「ぐぁっ」


ドシャッと音を立てて、ワタシがいる近くで砂煙が舞った。


「いってぇー…」


そこから楓太の声が聞こえる。


どうやら獣鬼には捕まってないものの、叩き落とされたらしい。


楓太の額から血が出ていた。


「あんにゃろが」


彼はやり返そうと、獣鬼を睨みつける。


「止めろ」


ワタシは蛙のように座っている楓太の肩に手を置く。


「何でだよ?やり返さねぇと気が済まねー」


彼は額から垂れてくる血をぬぐった。


「駄目だ。お前では歯が立たん」


「どーだろな?」


楓太はニヤリと笑う。


「馬鹿、ワタシでも勝てん相手だ」


ワタシは息をついて言った。