紅蓮の鬼







「今ここで結論を述べるつもりはない」


「それは…………分かってる」


楓太はまるで、叱られている子供のようだった。


「とりあえず今は帰れ。近いうちに言う」


ワタシは隣にある書類の山を尻目に見て、楓太に言った。


「……マジで、ごめん………」


申し訳なさそうに頭を下げた。


「部屋に帰れ。目障りだ」


ワタシはそんな楓太に突き放すように言う。


我ながら酷いことを言ったと思う。


楓太は何も言わず、障子を開けて出て行った。


出て行く時にチラリと見えた楓太の顔。


思いっきり眉が八の字になっていた。


流石にそれを見ると、………少し言い過ぎたと反省した。