「……………ム?」
ワタシは理解できなくて瞬きをした。
『ずっとここにおいてほしい』
言葉がリピートする。
「自己中ってのは重々に分かってるつもりだ。けど俺、他に頼るとこねぇんだ」
楓太は畳に頭を擦り付けるようにして言った。
「………………」
「頼む!!!」
楓太は必死だった。
「頭を上げろ、見苦しい」
ワタシがそう言い、楓太はその指示に従ったものの、不満そうだった。
彼がここに留まるというのは、さっきの話からして、命尽きるまでという意味だろう。
それについては問題はない。
何だかんだ言って、彼は腕が立つ。
あとは経験だけだ。
それに、より彼を鍛えれば、まだまだ伸びる可能性も大いにある。