「ホント信じらんねー」 俺は淋を見て言う。 眉にシワを寄せた淋が目に映る。 「いやいや、褒めてんの」 俺がそう言っても、淋の表情は変わることがない。 「男より強ぇんだろ?しかも、純血より劣るのに」 俺は「すっげー」と付け足す。 すると淋は目を閉じて息をついた。 「大したことじゃない」