「まぁ、いいや。続けて」 空木が真剣な顔をして言った。 「竜胆たちが『色緋は雑種で、それ以外は純血』だと言って、」 俺は普段使わない脳ミソをフル活用して言う。 「『純血と雑種では歴然としていて、その差は天と地ほど』だと言ったのに、」 「言ったのに?」 空木が俺の顔色をうかがいながら聞く。 「純血より力が劣る雑種を嫁にしたい理由が分かんなくて」 「………………」