「で、淋はどーすんの」 空木が確認するようにワタシに聞く。 「嫁ぐつもりなどない」 キッパリ言った。 「へー」 ワタシが断るのを予想していたように、空木はさほど興味がなさそうに言った。 ワタシは前を向いて再び歩き出す。 「五月蝿い」 ワタシは未だに「マジかよ…」とボソボソ言っている楓太に言った。