ボクの胸はとってもドキドキしていた。

ショウコちゃんが学校から帰ってくるのを待っているんだけど、まだこないんだ。

今日はバイトがない日だから、もう帰ってきてもいいころなのに。

コチコチコチ。

時計の音だけがだれもいない部屋の中で耳につく。

コチコチコチ。

ボクはおちつきなく、くるりと丸まった尻尾を振りながら、耳を澄ませていた。

全身が緊張し、いつでもとびだせるように身構えていた。

コチコチコチ。

「ただいまあ、トニー」

かえってきた!