―頭が割れそう
ものすごい歓声
その中を悠々と走るあの人
遠すぎてわからない顔は
おそらく笑顔
親友達に揉みくちゃにされる彼

夢だ
すぐにわかった
ありえないはずの光景
もう彼は
この歓声を浴びることは出来ない

あの場所にいる彼に逢いたい
一度でいい 一瞬でいい
逢えない彼にもう一度逢いたいと願った
夢でいいから・・・・
貴方に逢えるならなんだっていい

一生醒めたくなかった
未来を捨ててでも醒めたくなかった
皮肉にも夢は醒める
目覚めていく意識の中で
貴方は太陽みたいに笑ってた
最後に見た笑顔と変わらずに

目覚めたあたしの頬を涙が伝う
第一声は貴方の名前を涙声
反則だよ・・・・
一番綺麗な笑顔で出てくるなんて
あたしの眼はまた赤い眼