未来へのボール*WINTER*


「……だってさ、ラルも俺も、

あんなにバスケ好きだったのにさ…

俺が早く起きてれば、

お前を止められたのに。」


「……っ…。」


「『辞めるな』ってさ。」


「………何で…?」

何で。どうして。


「…何で、言えるの…?」

口に出して。

どうしてライは…口に出して言えるの?


あたしがどんなに

その一言を出そうとしたのに、

やっとの思いで吐き出したのに、

その声は、言葉にさえならなかった。


自分に『辞めるな』って、

『ここで辞めちゃ駄目だ』って、

ただその一言を出そうとしただけなのに

出てくるものは、呻きや喘ぎだけ。


「…どうして、

ライはそんなに真っ直ぐなの…。」

あたしなんて、

自分の負の気持ちさえ抑えきれずに

バスケに全てを押し付けた。


バスケをやっていたのが悪い。

バスケのせいだ。全部、全部。


そんな風に、考えを曲げないと、

壊れてしまいそうだったから。