―――・・10時


寝るのはいつものように遅い。

それもこれもお姉さんたちのせいだ。

どいつもこいつもこんな感じで。

嫌になる。



こんなんなら引き取られない方が

ましだ。

そう思うときが多数ある。




「誰か、私を誘拐してくれないかな。」



ふいにでたその言葉。

本当に自然なことだった。

だけど、その瞬間に閉まっていた窓が

いきなりあいた。



「きゃっ・・・!!」



風は吹いてないはずなのにっ!!

何で・・・っ?!



「・・・んだよ。」



え?・・・・



そこには黒い服に身を隠す

男の人がいた。