「老いぼれ、ね」
どうだか…
あたしはクスッと笑った。
「老いぼれにしちゃあ、元気じゃないの」
「お、ファハッハッハッ、言うな、娘よ。
そうじゃ、お前の名は何て言うのじゃ?」
「あたし?…バンリ。宜しくね、爺さん」
「バンリかぁ。ファッハッハッ、頼もしい名前じゃ」
「うん。つきましては、爺さん…いっちょ頼み事が有るんだけど………」
「ん、なんじゃ?」
「…あ、あのさぁ」
あたしは苦笑いした。
「……服、着てくんない?」
☆☆☆☆☆
「これでどうじゃ?」
爺さんが着替え終わった後、あたしはその間頼まれていた部屋の掃除も終わらせた。
「うん、大丈夫」
「そうか。…おお、部屋の掃除終わったのか。ちと早いの、魔法を使ったんじゃな?」
「そうだよ。式神に手伝ってもらった」
「式神?ああ、お前式神使いか」
あたしは目を見開いた。
…今、なんて……

