タッタッタッタッタ……
どれくらい走っただろう。
タッタッタ…
あたしは結構な道のりを無我夢中で走っていると、小さく今にも壊れそうなオンボロ小屋が見えて来た。
「あれって…あたしの家…」
…そうだ。あたしにはもう家があるんだった。
それにしても凄い。目指しても無いのに着いちゃった。
寄り道してあんな不幸な目に遭うんだったら、最初から家に帰っておけば良かったんだよ。
あたしはすぐさま中に入った。
「っ゛………!?」
そしたらなんのなんの…めっちゃ…!!
臭い…。
臭かった。
「あちゃー…」
なんか生ゴミ多いし、ハエとか蜘蛛の巣とかしかも…
裸の老人が。
バンッ
あたしはドアを勢い良く閉めた。

