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あれから、目で見れば分かるほど彼らの攻撃は、ダークネスマジックに向けられた感情が籠っていた。


「おーりゃっ!」


サッ


「ちっ、また避けられたぁ!」


ー…“焦り”。


「ライ、そっち!」


「えぇ、分かってるわよっ!」


ー…“怒り”。


「フラン!」


サッ


「っ…ダメだ避けられる!」


「もっと近づきなさい!!」


そして、“恐怖”と“排除感”。



何故、この人達は、ダークネスマジックと言うやらのモノに、これほどの感情を抱いてるんだろう。



…それほど、ダークネスマジックは恐ろしい物なのだろうか。





「これだから、新聞を見ないお子様は嫌なんだよぅ」




久しぶりに聞いたその低い声に、驚いたバンリはすぐさま下を見た。


見れば、白虎が呆れたような表情をし、冷たい水色の瞳はバンリを見ていた。



「…あんたが喋るなんて珍しいじゃん」


「他人に聞かれなければ、アタシだって喋るわよ。今、あの三人達、遠くにいるし。なんか計画たててるみたいよ?」