「でも、大丈夫よ。Cは並生徒。Dは下級生徒だけど、貴女ならCに入れるわ。きっと。クラスは強さで決まるし」
「…差別は嫌いです」
「差別なんかじゃねぇよ。ただ、上のクラスは豪華な飯食えたり、かなりな金が付く依頼が受けられる。そんな感じ。あと、下のクラスは上のクラスに逆らえない。ちゃんと、上下関係があるから、差別だと言わねぇ」
…それを世間では一般に、差別だと言うんですよ。
「そうよ。それに、情報も関係あるのよ。Aクラスぐらいの数人の強い奴が色んな情報を保護してなきゃ、ダメなの。弱い奴じゃ、人数も多いし、バラされる可能性があるから」
「…情報?」
「えぇ。依頼に活用したりするの。そうね…例えば、悪党の居場所とか」
ー…ドクン。
微かに、あたしの鼓動が揺れた気がした。
「悪、党」
悪党?
…もし。その情報が手に入れられたら、居場所を掴めるだろうか。
「まあ、貴女にAクラスが出来る事を話しても無駄でしょうけど」
「クラス事にレベル違いの試験があるからな」
アイツの、居場所を。

