会長のプライベートビーチに来て、3日目

早寝早起きを心掛けている私は6時に起きてしまった

凄いことが2つあった

1つ目は、あの後疲れ果たまま夕食をとった

その夕食は、フレンチのフルコース

カタカナの長い料理が出てきた

そんな料理を、食べて寝ようと思って会長に連れて行ってもらったらその部屋もすごい事に

天蓋付きのお姫様ベットに広い部屋

確かに、この家も結構広かったし・・・

まあ、私にはありえないことだけどだけどね

2つ目は、部屋においてあった服の数

私の持ってきた服を除いた会長は、私のために準備してくれた

確かに、機能性のいい短パンや半袖とかだった

しかし、それを今度会長は私にくれると言ってくれた

必死に、いらないといったのだが聞く耳持たず



そんなところかな。

今着ているものも、会長がプレゼントしてくれたものだった

水色のロングなワンピース

夏の寝間着はもう少しラフなのがいいのだが――――



「寝間着は、これとかだからな」

「えっ、寝間着まで準備しなくても・・・」

「良いんだよ。お前の寝巻がジャージとか夏は暑いだろ」

「・・・・」



そんなこんなで、今に至る

貰った服は、部屋のクローゼットにかけてある

その中から、2週間着ないと・・・

しかし、会長には本当に感謝しないといけない

って言うか、私になんで服をくれるのかな?

コンコン

ドアをノックする音がした

「はい」

私は、ドアの近くまで歩いていく

「朱音です・・・」

朱音先輩の声

「どうぞ」

そういうと、ドアを開けて笑顔で紙を私に渡してくる

「これ、今日からの予定。会長が作ったんだよ」

流石に2週間分だから結構な厚さになっていた

「へえ、そうなんですか」

「それで、今日の、朝食は8時ね」

学校と同じ7時くらいだと思っていた

部活動だし・・・・

「意外に遅いですね・・・」

「あはは、以外にも皆まだ寝てるから・・・」

「そうなんですか?!」

「たぶん起きているのは、僕と会長と秋兎と先生だけかも・・・」

「あれ、他のみなさんは?」

一番早起きしそうな、兵助先輩とか・・・五月先輩とか・・・

「ああ―――――」

一気に、朱音先輩の顔が引きつる

「えっとね、兵助君は、起きるのがあまりよろしく無いようで。去年も、朝に会いに行ったらもの投げられて、死ぬかと思った」

「・・・・」

「五月は、般若のように怒る。そして、今年も秋兎が起しに行ってくれるかも・・・」

「・・・・」

「綾都君は、腹黒くなんか正反対な性格になっている。悪いときなんて、鍵をかけるし」

「・・・・」

「だけど、咲夜ちゃんは早起きでよかった」

「あはは」

何も言えないって言うか、笑えない!!!

本当は、ここで冗談でしょ?とか言ったほうが良いのかもしれないけど

朱音先輩、冗談なんて言っているような目じゃないし、年季の入った口調で言うからますます本当だということが解る

結論

みなさん、朝は早く起きましょう・・・

意外な素顔が知れたのはうれしかったが、これからどう過ごしていよう

「じゃあ、また8時に」

「はい」

仕方がないので、このとても広い庭を歩くことにした

貰った私服に着替えて、庭に出る

たくさんの花々が朝日を浴びている

満開なバラの庭園を歩いていると、1人の女の人がいた

こっちに気づいたのか声をかけてくる

「おはようございます」



相手も、声をかけてきたのでそのまま返事をする

「おはようございます」

「早起きなのね。できたら、一緒にお茶とお菓子はどうかしら?」

少しは遠慮したらいいのかもしれないけれど、このまま暇なのも嫌だし

そう思っていった


「良いんですか?」

「勿論よ」

そういうので、反対の椅子に腰を掛ける

「あなた、朱音君たちの知り合い?」

お茶を入れながら質問してくる

「はい、同じ生徒会メンバーで木下咲夜といいます」

「そうなの? 咲夜ちゃん大変ね。あのお店の経営とか大変でしょ?」

お茶を、私の前に置きにっこりと笑う

「あはは、大変です。」

「最初は、皆そんなものよ~」

何も言えなくなったのでお茶を飲むと・・・

「おいしいですね!!このお茶、もしかして玉露入りですか?」

「そうよ。で、このお菓子は、パイナップル入りの杏蜜よ」

「パイナップルが好きなんですか?」

「私はね。弟たちは皆嫌いなのよ~」

あれ・・・なんか聞いたことがあるような

パイナップル嫌いな人

「へえ、そうなんですか・・・えっと・・・」

「あっ、私の名前は―――――」

「お嬢様、お時間です。」

執事さんが隣で時計を差し出している

「あら、もうこんな時間。じゃあまた、たぶんまた会えると思うから。そのときにね」

「はい、とっても楽しかったです」

「私もよ~ じゃあね、咲夜ちゃん」




そういって、あわただしく去って行った