「しょーご」



甘えた声で名前を呼ぶ。
真後ろの席にいる大切な人。


身長は俺より5㌢高くて筋肉質な癖に細い。
顔もわりとイケメンで可愛い。


それが、高沙 祥吾。
俺の、大好きな人。



「なんだよ」



優しい低音が俺の耳を抜けていく。
だけど、額に鈍い音が響いた。



「……っ! 痛いなぁ」


デコピンされてしまう。
愛しい指が親指と中指で輪を作り俺の額を弾くんだ。


若干ニヤケている祥吾をみると心臓の鼓動がドクドクと生々しい音をならしてしまう。