それから、

どんどん状況は悪化していった。


運動着、教科書、机に椅子。

全てグチャグチャ。汚くなった。


マリは見つける度にナホ達に

怒りに行ってくれたけど、

嫌がらせが止まることは無かった。


「自分が可愛いとか浮かれてんなよ。

キモいんだよ。」


「顔の作りが良いからって、

私らのこと馬鹿にしてんの?ウザ。」

"キモい"。"ウザい"。


あたしはクラスの女子の

陰口の対象になっていた。


"いじめ"。

それは、テレビなんかで見るより

とても辛いものだった。