未来へのボール*FALL*


気づいたら頬と下半身に

鈍い痛みを感じた。


「アヤメッ!」

マリが血相を変えて

あたしに近寄ってきた。


頬が熱い。ジンジンする。

……叩かれたの?


「マリ、そんな奴ほっときなよ。

あんたも好きな人取られるよ?」


「…っ馬鹿じゃないの!?

アヤメがそんなこと

するワケ無いじゃないっ!!」


「私は事実を言ってるだけ。

現に被害者がいるのも本当。」


「そんなの、あんたらが

勝手に勘違いしたんでしょう!?」

言い合いする2人。


……何で。

何でこんなことになった?

あたし、何かした?


「…もういい。

アヤメ、保健室行こ。」


「勘違いはあんたじゃない?マリ。

アヤメのこと信じた結果が

こうなったって言ってるのに。」


「うるさい!!

アヤメは絶対に裏切ったりしない!!」

マリは彼女に叫びながら

あたしを立たせて

あたしを保健室に連れていった。


その日、マリが教室に戻るのを嫌がり

そのままあたし達は早退した。