「知ってるよ。何で?」
当たり前だ。
そういったあたしの態度・発言が
今思えば
コレが引き金だったのかもしれない。
「……ふぅん。じゃあ知ってるのに、
友達の好きな人取ったんだ?」
「……………へ?」
この時、馬鹿なあたしは
まだ分からなかった。
「とぼけんじゃないわよ。」
教室の空気が張り詰める。
「ナホ泣かせといて。
今さら言い訳するんだ?」
ここまで言われて、
ようやく心当たりが浮かぶ。
ナホの好きな人…。
ナホが泣いた…。
"タカイ君"。
「…待って。それは…。」
誤解だよ。
そう言おうとした時。
「あんたさぁ、最低だね。」
遮られた。
今まで言われてことの
無かった言葉によって。
《バシィッ!!》
何が起きたか分からなかった。


