未来へのボール*FALL*


――次の日。

いつも通りにマリと登校した。

そしていつも通りに教室に行く。


《ガラッ》


「おはよー。」


「「「「「…。」」」」」

……え?何この空気。


「ん?どうしたの?アヤメ。」

あたしの後ろから顔を覗かせたマリ。


「中、入らないの?」


「う、うん。」

あたし達は教室に入った。


「―――…ってさぁ…。」


「――…だよね。」

周囲からヒソヒソと何か聞こえる。


「……ねぇ、アヤメ。」


「え?」

自分の机に鞄を置いて、

マリの所に行こうとしたら

昨日のように話し掛けられた。

昨日とは違う子に。


「ナホの好きな人…知ってたよね?」

ナホとは、タカイ君のことを好きと

言っていた子のことだ。


知ってるもなにも、

彼女の方から話したんだけど…。