未来へのボール*FALL*


「素直に言ったら考えたけど…

もう無理。」


「………え?」


「私、鷹居君のこと諦めないから。

あと、アヤメのこと許さない。」

待って。待ってよ。


誤解だよ。

間違いだよ。


「アヤメなんて、大嫌い。

もう友達なんかじゃない。」


「だから待ってって…。」


「まだ言い訳するんだ。最低。」


「っ。」

彼女のあまりの怒りと嫉妬に満ちた瞳に

あたしは何も言えなくなった。


《ガラッ》

彼女は、行ってしまった。


……仕方がない。

明日にでも誤解を解こう。


あたしも視聴覚室を後にした。


その明日が、

どうなるかも知らずに。