「―――っ嘘っ!!!!!」
「…っ。」
急に大きな声で怒鳴るものだから、
びっくりした。
何で?あたしホントに嘘ついてない。
「私、朝見たの。アヤメと…
鷹居君が抱き合ってるとこ。」
「……え?」
抱き合ってた?
あたしとタカイ君が?
「……全然知らないよ。」
「まだ嘘つくんだ?
聞いたよ?タカイ君が"椿"って
アヤメの名前呼んでるの。」
……それって。
「"椿"なんて名前、うちの学年で
アヤメしかいないじゃない。」
「…待って。それは…。」
「私に悪くて言えなかった?
鷹居君のこと。」
「ちょっ…。」
「私に同情でもしたの?
それとも見てて楽しかった?」
意味が分からない。


