それから半月ほど経ち、
5月の半ばくらい。
事態は起こる。
その日、あたしは普通に登校した。
勿論マリと一緒に。
でも、下駄箱で靴を履き替えた時、
マリが突然何かを思い出した。
「あっ。ヤバい!!」
「え?何?どうした?」
急に慌て出すマリに
あたしは問いかけた。
「私日直だった!
ごめん!!先に行ってるね!!」
「え?あ、うん。」
あたしの答え聞いた?
と、思うほどの俊足で
マリは廊下を走って行った。
「……大丈夫かなぁ、マリ。」
うちのクラスの担任、
結構しつこいからなぁ。
再日直って言って、
明日も日直やらされたりして…(笑)。
……なんか心配になってきた。
せめて教室の仕事をやって
おいてあげようかな。
あたしが日直の時もやってもらったし。
うん。そうしよう。
「――って、うわぁっ!?」


