未来へのボール*FALL*


「…。」

そうか。

コウ君に、家族が出来るのか。


「なんでも、その引き取る人達は、

コウ君のお父さんとお母さんの

友達らしいよ?良かったよね。」


「う、うん。」

実際、良かったとは思いにくかった。

あたしは、施設しか知らないから。


お父さんとお母さんに囲まれるのが、

そんなに良いことなのかなって。


その一週間後、

コウ君は施設から出ていった。