「……あっち。」

沈黙の後、椿が指を指して言った。

椿の指の先には、見覚えのある場所。


そこは、

忘れもしない、どしゃ降りの日。

俺とラルがバスケをやった場所だ。

今となっては、懐かしい。


俺と椿は、その小さな広場に行った。


今日は、雨は降っていない。