「それだけ。」

…なんっつー。

スゲェ大物だな、コイツ。


「つか、

なんであんたがラルの家に居るワケ。」


「それは。

ラルが学校じゃ話しにくいって

俺らを連れてきたからだろうが。」

そう。


椿がラルに勢いよく抱きついた後、

バスケ部員総勢が戸惑った。


事情を聞こうにも

皆が戸惑う理由である椿は

ラルから離れようとしない。

だから、ラルが自分の家に

部長である俺に先に説明をし、

俺からバスケ部員に

話して貰おうとしたらしい。


で、こんな状況である。


正直、ラルの家に、

ラルの部屋に入るのは躊躇ったが

本人は気にもしていない様子。

それで、今ここにいる俺。


「ラル、バスケやってるの?」