どうしようか。

ここでバレたら、めんどくさい。


「ラルって…橘羅琉?」

って…もう遅いか。


彼女は、少し震える手で

あたしの眼鏡を外した。


何も、見えない。

見えるのは、目の前の顔。


本当、久しぶりだ。


「久しぶり、アヤメ。」

あたしは彼女に微笑んで言った。


瞬間。


《バタンッ!》


「……いった…(ーー;)。」

背中に痛みを感じた。

周囲の、練習していた部員達の

視線が集まるのが分かった。


あたしは、彼女に抱きつかれていた。


「…っどこ行ってたのよぉっ…。」

あらら、泣かせちゃった。


「ごめん。」

あたしは謝った。


別れって、突然。

でも、再会も突然なんだ。