「ポニーテールはね、子どもに髪を引っ張られたら」すぐにぐちゃぐちゃになっちゃうから、意味ないのよ。」

なるほどね…。

「はい、できた。私も途中までついていくからさっさと行く!」

「はい!」

無難な色のスポーツシューズを履いて外に出る。

今日は、いい天気だ。朝はそんなに暑くない。

歩き始めた俺はあることに気がついた。

「なに?この距離…。」

俺が追いつこうと早歩きするとあっちも早歩きになる。

「一緒に歩いてると思われたら大変でしょ。」

「なんでだよ。」

立川さんは一度立ち止まってこっちを振り向いた。