「…あれ?覚えてないの?ゆうきのこと。私のいとこで、小学生のとき1度優 斗くんとも会ったんだけど。」 「え、そうだっけか。」 全く覚えていない。小学生の頃の記憶というのはなんとも儚い。 「あ、私の実習が終わったら、また家に遊びに来るの。会ったらわかるよ、たぶん。」 そうだといいが…。 「あれ、もうこんな時間。」 時計を見ると、もう12時を過ぎていた。 「明日、朝早いんだし寝なくちゃね!6時半に目覚ましかけておいて!」 そう言うと、立川さんは部屋を出ていった。