さて、今夜は立川さんと2人っきり。

そしてここが、立川さんの部屋―!!

さ、さすがだ。期待を裏切らない。
淡いピンクと白と茶色で統一されたいい香りのする部屋。

こんなにもテンションがあがる状態なのに
たった1つのことが俺を憂鬱にさせる。


実習前の猛特訓!だ。


なにやら立川さんはいろいろな資料を出して俺に説明してくる。


「これに手遊びとか折り紙の折り方とか載っていて、あ、これが実習ノートね。毎日書くの。」

「えっ。毎日?!なんだよーこれ。子どもの動きとか、先生の動きとか、自分の動きとか全部時間の流れに合わせて書くのかよ。俺は1人しかいねーし、目も2つしかねーけど。」

「いいから黙って、聞く!!」

「…はい。」

怖い。母ちゃんみたい。