中学一年の夏、バスケットボールをやめてしまった。 初めての挫折だった。 ここまで自分がみっともなく、情けなくなったのは初めての経験だった。 たくさん泣いて、落ち込んだ。 部活を離れてもクラスが同じ彩花は「夏実が部活に来なくなるの、寂しいよ。」と言う。 両親は「これで人生が決まるわけじゃないからいいんだよ。」と言う。 わたしはやっぱり泣いた。 でも、どれだけ泣いてもわたしの夢は揺らがなかった。 わたし、看護師になりたい。