とある看護学生のはなし。





その後、二人は一緒に帰って行った。




わたしと金田くんの待ち合わせ場所が、いつの間にかわたしとは別の誰かと金田くんの思い出の場所になってしまうのか、と辛くなった。




「夏実、大丈夫?」




わたしは泣いていた。




悲しくて、悲しくて、初めてこんなに悲しかった。




家で飼っていたハムスターのハッピーが死んだときよりも胸が痛かった。




絶望のような、悲しみの渦に巻き込まれて




わたしは瑞月ちゃんにすがりながら




初めて“失恋”を実感した。