とある看護学生のはなし。





そんな真理亜ちゃんはいつも鈴木くんには辛口で、わたしにはとても懐いてくれている。





「邪魔すんなよ、真理亜。」




「何よ、このごぼう野郎。」




「ごぼうとは何だ、この高身長を羨んでんのか?」




いつも通りの口げんかが繰り広げられていたけれど、わたしの一言で終わった。




「でも、色黒だし鈴木くんってごぼうっぽいよね。」




真理亜ちゃんの笑い声と鈴木くんの驚愕した顔がミスマッチしていた。




それからしばらく鈴木くんはごぼうが食べられなくなったという。