「いったい、何があったの?」 「いや、何かあったとかじゃないんだけど、一緒に帰ろうって誘ってもらえなくて。」 「夏実から誘ってみれば?」 「うーん…。」 「このままで良いの?金田、もてない訳じゃないんだから、大切なら離しちゃだめだよ。今日の帰り金田を誘いな。」 「うん、そうだね。このままじゃ駄目だよね。」 沢原先輩と付き合って少し大人びた瑞月ちゃんは、わたしに的確なアドバイスをくれた。