とある看護学生のはなし。





体育祭で、わたしのクラスは青団だった。




クラスの縦割りで団は決められるので、同じクラスの彩花ちゃん、瑞月ちゃん、そして金田くんも同じ青団。




運動神経が悪いわけではないわたしは、男女混合リレーに出た。




サッカー部で足の速い金田くんは男女混合リレーのアンカーで、わたしは金田くんにバトンを渡す第7走者になった。




「なあ、もしリレーで1位になったらおれと付き合って。」




待機場所で待っていると、わたしの後ろに並んでいた金田くんが不意に口にする。




「わたし?」




「うん。約束な。」




いつもは悪戯っ子のように笑っている金田くんの緊張感漂う真剣な眼差しに、ドキドキした。