物思いに耽っていた
亮は背中に
暖かい体温を感じた




「夏海
ここは危ないから来るなって行ったろ?」



振り返ると
背中に抱き付く
小さな人影を見つけた



「危ないトコには近付かないもん!」





いたずらっぽく笑う
夏海と呼ばれたその女の子の笑顔は
キラキラと輝いて
可愛らしかった





「亮ちゃん
今日は何時までなの?」




相変わらず夏海は
亮の腕にくっついている




「あ~…実は今日な…」



「夏海ちゃんじゃん!」



龍斗が言い淀む亮を
遮って割って入ってきた