「何にもしたくないから
海眺めてたんだって」





ヒロの腕に掴まり
立上がりながら
葉月が横やりをいれた







「お前と一緒だな」







とヒロも先ほどの
葉月と同じコトを言った











ヒロはそんな葉月に
軽く反応するだけで
いまだに難しい顔つきで
亮をじっと見つめた








「あの何か?」







その視線にいたたまれなくなった亮は
少し棘の含んだような
口調で聞いた


























「前に…どっかで会ったコトあったり…?」










突然
何を言い出すのかと思った








もちろんあるはずがない






自分の周りに
こんなホストみたいなヤツ
いるはずがないと
亮は思いつつ言った