-Y side-



白い天井。



白い壁。



窓から見える無駄に青い空。



そんな広い病室の中に、1人で何かをするわけでもなく、ぼんやりと外を眺めている

俺、南 優真【ミナミ ユウマ】
俺は1ヶ月前まで、バスケ部の絶対的エースだった。

…そう、1ヶ月前までは。

最近、落ち着いてきたと思っていた
生まれつきの喘息(ゼンソク)。

「…なんでだよ。…なんで…なんで今なんだよ!!!」

全国大会を目前として、
喘息が悪化して、とてもバスケどころではなくなった。
3年生で部長だった俺は、
この状況を前にして、 

 退 部


という選択しか残ってなかった。