まぁ、とにかく保健室に着いたおれは


洗面台についていた鏡に映る自分を
見て驚愕する。




「…ヤバイな…」



予想以上にヤバかった。



殴られた右頬は化け物かと思うほど
腫れ上がっており、

もう変色しはじめている。


明日顔を見るのが怖い。
いったい何色になっているのだろうか?



しかも、痛みを我慢しすぎたおれの
顔色は

あの少女たち同様
青白くなっていて、顔色が悪いって
こういうことを言うんだなと思った。





そのことを達也に言ってみたら
怒られた。




取り敢えず湿布を貼って、
化け物の部分を隠しておいた。



「達也、ありがとな?」


救急箱を探っている達也に言ってみた

お、驚いた顔された。



ちなみに、保険の先生は居なかったので
勝手に湿布をもらった。



「別に。これくらい普通だろ。」



驚いたと思ったらいつもの表情に
もどる達也。


なんか…



「いいな、こういうのも。」




ドタバタしてなくて、
安心できる感じ。



普通の学生って感じで。




「なぁ~、達也。一緒に昼飯
食べない?」



「は?なんだよ急に」


「う~ん、なんとなく?」



そう言ったおれに半ば諦めた表情の達也。


「お前は、そんな青白い顔で学食に
行くのか?…俺がやったみてぇじゃ
ねぇか。」


あ、忘れてた。
そういえば、今も結構痛いんだった。

さっきよりはまだ大丈夫だけど。




「う~ん、じゃあ~明日は?
顔色も治ってると思うしさ?」



明日という言葉を聞いて
悩む表情をする達也。



…しつこかったかな?




「たつ…「別にいいぞ。」
…あ、そう?いいの?」



「俺は嫌なことは断る。」



…そういう性格っぽいよね。


「やったね♪じゃあ明日。
達也はもう授業戻っていいよ?」



「…大丈夫なのか?」



少し心配そうな達也。


「うん。もう大丈夫。
顔色が治るまで保健室にいるつもりだし」



「そうか…。じゃあ俺はもう行くな?
…話はあとで聞いてやる。」



そうやってニヤリと笑う達也。


…さすが新聞部ッスね。