ー頼sideー
…バタンッ
あいつが出て行ってしまった部屋は
異常に静かに感じる。
ランはまだ寝てるしな~、
俺はもともと早起きな訳じゃないが
今日だけは早く起きてしまって、
コーヒーを飲んでいる時にあいつが
やってきた。
そして、その姿を見て驚きを
隠せなかった。
昨日まで、透明に近い金髪だったのが
今日は、紺に近い黒に染まっていたの
だから。
誰でもこういう反応になるだろう。
理由を聞いた俺は、少し気になることが
あった。
『黒にもどす』という言葉に
引っかかるものがあったのだ。
こんなに綺麗な顔をしているのに
普通に日本人っぽいことを言っていた。
日本人かと聞けば、テキトーに
流された。
その後、少し話をしていたら
ご飯を作ってもらう。という
シチュエーションになった。
…てゆーか、なんだこの量は…?
普通の人が食べられる量じゃないだろ。
しかも少食って…
フッ…面白いなあいつ。
…いや!面白くない!俺が興味あるのは
ランだけなんだから!
食べたいのもランの手作りであいつの
料理なんかじゃない。
やっぱり食べるのをやめようか…
