「ここに座っとけ今からカード
取りに行って来る。じゃ、」
…鍵じゃなくて、カードなのか?
てか、来るのわかってたんなら
用意しとけよ
そう言って男は出て行った
部屋には2人だけ…
無言…え~やだ~
「あのさ~、さっきの人とどんな関係??」
…なに聞いてるんだろ。
答えなんて聞かなくてもわかるだろ。
てか、もっといい質問あっただろ。
名前とか。
そんな事を考えていたら予想外の返事が
返ってきた
「わっ、私は、なんでもないんです…」
少女が予想外のことを言うものだから
今度はおれが固まってしまった
「え、っと…どーいうこと??」
少女は暗い顔で、
「私は良弥さんのこと好きなんだけど、
良弥さんは、ただの遊びだと思う…」
あぁ、そういうことか。
普通ならこんな恋やめとけって
言うだろうけど…
うつむいている少女の頭に手をおく
あ、さっきの理事長にしたやつ。
「大丈夫だよ。少女。頑張れ。
何かあっても俺が聞いてやるからさ
…大丈夫。」
少女がこちらを見る
目を見開き驚いているようだ
おれは安心させるように
微笑んだ。
また目を見開いた。
まぁ、見ず知らずのやつにこんな
ことを言われたら普通は
驚くだろう。
だけど、少女は
「うっうっ…」
泣き出してしまった。
「よ~しよ~し。たくさんお泣き少女」
「うっ…わ、わたし…そんな事言われたの…
初めてで…いつもは…セフレとか…うっ」
あぁ、そうやって苦しんできたのか…
でも、そんなに思ってるんなら大丈夫。
「大丈夫だよ。君がそんなに思って
るんだから、伝わってるはずだよ」
そう言いながら、少女が泣き止むまで
背中をポンポンと叩いてあげた。
しばらくすると、少女は真っ赤な目を
していたけれど泣き止んだらしい
「うっ…あの…初対面でこんな…
スミマセン…あっ、このハンカチ
洗って返しますからッ」
「あ~、別に返さなくても大丈夫
だよ~??♪」
「いえッ、返します。そういえば、
なんかさっきと口調というか雰囲気が
変わってません?」
きょとん。という顔で見てくる少女。
あ~、どうしよ…
…ガチャ
