「あたしのケータイ!!」 彼の手にあったのは なくなった私のケータイだった。 「ほら、昨日電話したじゃん。」 あ、そういえば。 「…本当にありがとうございますっ」 わたしが相当嬉しそうにしていたことに気がついたのか 彼はにこっと笑った。 「俺の連絡先、登録しといた。」 「え…?」. 「だって君、なんか放っておけないし!」 そう言うと、彼はまた笑って 自分の教室へ戻っていった。